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首都高、2028年春に料金所の9割をETC専用化へ!半導体不足の影響で計画が遅延

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首都高ETC専用化の背景と目的!渋滞緩和・環境対策への取り組み

首都高速道路株式会社は、2028年春を目途に全料金所の約90%をETC専用化する計画を進めています。当初は2026年春の実現を目指していましたが、世界的な半導体不足の影響により2年の遅延を余儀なくされました。

ETC専用化は、交通の円滑化や渋滞の緩和を目指すだけでなく、CO2排出量の削減といった環境問題への取り組みも重要な要素です。特に、大都市圏では交通渋滞が深刻化しており、料金所での停車や減速による燃料消費が多くの温室効果ガスを発生させています。この課題に対応するため、ETCを活用して車両をスムーズに通過させ、経済的かつ環境負荷の低い交通システムの構築が目指されています。

さらに、ETC専用化はキャッシュレス社会の実現にも寄与します。現金支払いを廃止することで、料金所でのトラブルや手間を減らし、運用コストの削減も期待されています。

首都高ETC専用化の技術的課題!認識システムと非ETC車両対応

ETC専用化に向けて、技術的にはいくつかの課題があります。その中でも重要なのが、ナンバープレート認識カメラの精度向上とゲートレスETCシステムの確立です。料金所でのスムーズな車両通行を実現するためには、ナンバープレートを正確に読み取り、車種を識別する必要があります。この技術は特に高速道路の多車線区間において重要です。

一方で、非ETC車両が誤ってETC専用レーンに進入した場合の対策も重要です。現在の提案として、以下のような方法が検討されています:

  • 専用レーンにサポートエリアを設置し、インターホンやカメラを用いて利用者と連絡を取る。
  • 誤進入車両には後日郵送で請求を行う「後日支払いシステム」を導入する。
  • 車両の一時退避エリアを設け、交通渋滞を最小限に抑える。

これらの対応策には、さらなるシステム開発や運用体制の整備が必要です。また、ETC専用化を進めるにあたり、利用者への十分な情報提供や広報活動も求められます。

首都高の未来!ETC専用化で期待される効果とは

ETC専用化の実現により、首都高速道路には多くのメリットが期待されています。まず第一に、料金所での停車が不要となるため、交通の流れが大幅に改善されます。これにより、交通渋滞が緩和され、通勤時間や物流コストの削減にもつながります。

さらに、料金所での停車や減速がなくなることで、燃料消費が抑えられ、CO2排出量の削減にも寄与します。これは、大都市圏の環境負荷を軽減し、持続可能な社会の構築に貢献する重要な施策といえます。

また、首都高は将来的にゲートレスETCの導入も視野に入れており、さらなる利便性向上を目指しています。この技術により、料金所の存在そのものをなくし、完全にノンストップでの通行が可能となります。これにより、インフラ整備のコストも削減できると見込まれています。

まとめ:首都高、2028年春に9割をETC専用化へ!半導体不足の影響で計画が遅延

  • 首都高は2028年春までに全料金所の約90%をETC専用化する計画を進めています。
  • ETC専用化には、ナンバープレート認識や非ETC車両対応といった技術的課題があります。
  • 交通の円滑化やCO2排出量の削減など、ETC専用化には多くのメリットが期待されています。
  • ゲートレスETCの導入により、さらなる利便性向上とコスト削減が可能です。

参考文献:

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