公開日:

【2025年最新版】東京発の夜行列車全リスト!サンライズから豪華列車まで料金・予約・楽しみ方を徹底比較

鉄道
公共交通業界コラム
  1. TOP
  2. 公共交通業界コラム
  3. 【2025年最新版】東京発の夜行列車全リスト!サンライズから豪華列車まで料金・予約・楽しみ方を徹底比較

「東京駅のホームから夜行列車に乗って、目覚めたら遠くの街にいたい…」

そんな旅情あふれる体験を求めて、今このページを開いてくださったのではないでしょうか? 飛行機や新幹線があっという間に目的地へ運んでくれる時代だからこそ、あえて時間をかけて夜を越える旅には、代えがたいロマンがありますよね。

「でも、今って東京からどんな夜行列車が出ているの?」
「それぞれの行き先や料金の違いが知りたい!」

そんな疑問に、ズバリ結論からお答えします。

2025年現在、東京エリアから出発する夜行列車は大きく分けて「定期運行(サンライズ)」「クルーズトレイン(豪華列車)」「季節限定(私鉄)」の3つのパターンが存在します。

この記事では、鉄道ファンである筆者が、現在乗車可能な「東京発の夜行列車」をリスト化し、それぞれの特徴、料金、予約方法、そして知る人ぞ知る裏技まで、余すことなく徹底解説します。初心者の方でも、この記事を読み終わる頃には「これに乗る!」と決まっているはずですよ。

【一覧表】東京発の夜行列車リスト!行き先と予算をまずは把握しよう

まずは全体像を掴むために、現在東京(および上野・浅草など都内ターミナル)から出発している夜行列車をリストアップしました。「定期的に走っているのか」「ツアー専用なのか」という点が大きな違いです。

列車名 運行形態 出発駅 主な行き先 予算目安(大人1名)
サンライズ瀬戸・出雲 毎日運行(定期) 東京 高松・出雲市 約2.3万〜3万円
TRAIN SUITE 四季島 ツアー(不定期) 上野 北海道・東北 約40万〜100万円超
カシオペア紀行 ツアー(不定期) 上野 仙台・盛岡・青森 約5万〜10万円
尾瀬夜行/スノーパル 季節限定(私鉄) 浅草 会津高原尾瀬口 約0.8万〜1.2万円

 

唯一の「定期列車」サンライズ出雲・瀬戸

リストの中で最も現実的かつ、多くの人がイメージする「夜行列車」がこれです。切符さえ取れば誰でも乗れる気軽さと、個室主体の快適さが魅力。毎日走っているのは、日本国内でこの列車だけになってしまいました。

一生に一度は乗りたい「豪華クルーズトレイン」

「TRAIN SUITE 四季島(しきしま)」や「カシオペア紀行」は、移動手段というよりは「走る高級ホテル」です。食事、観光、宿泊がセットになったツアー商品として販売されており、お値段も張りますが、その体験は極上です。

アウトドア派に人気の「東武鉄道・夜行列車」

意外と知られていないのが、浅草から出る東武鉄道の夜行列車です。夏は尾瀬ハイキング、冬はスキー場へ向かうために深夜に走ります。寝台ではなく座席ですが、リーズナブルに夜行列車の雰囲気を味わえる隠れた名列車なんですよ。

不動の人気No.1「サンライズ出雲・瀬戸」の特徴とサービス

ここからは、皆さんが一番乗る可能性が高い「サンライズ」について深掘りしていきましょう。ビジネスホテル並みの設備で移動できる、まさに「動くホテル」です。

どこまで行くの?ルートと所要時間

サンライズは、21時50分に東京駅を出発します。翌朝、岡山駅で列車が2つに切り離され、前7両(瀬戸号)は四国の高松へ、後ろ7両(出雲号)は島根の出雲市へと向かいます。

  • サンライズ瀬戸:東京 21:50発 → 高松 翌7:27着
  • サンライズ出雲:東京 21:50発 → 出雲市 翌9:58着

目覚めると瀬戸内海の美しい朝焼けが見えたり、中国山地の山並みが見えたりと、行き先によって車窓がガラリと変わるのも面白いポイントです。

部屋の種類と気になる料金(運賃込み)

サンライズの魅力は豊富な部屋のバリエーションです。予算と誰と行くかによって選びましょう。

  • シングルデラックス(A寝台):約30,000円〜。広いデスクと専用洗面台付き。唯一のアメニティ&シャワーカード付き個室。
  • シングル(B寝台):約23,000円〜。一番人気。カプセルホテルより広く、立ち上がれるスペースもあり快適。
  • ソロ(B寝台):約22,000円〜。シングルより少し狭いが安い。秘密基地感が強い。
  • サンライズツイン(B寝台):一人約23,000円〜。2人用個室。超レアで予約困難。
  • ノビノビ座席:約16,000円〜。フェリーの雑魚寝スペースのようなカーペット敷き。寝台料金不要で格安。

シャワーやトイレの設備はどうなってる?

「お風呂に入れないのは辛い」という方もご安心を。車内には共用のシャワー室があります。有料(330円)のカードを買う必要がありますが、お湯は6分間出ます。トイレや洗面台も各車両に清潔なものが設置されているので、女性でも全く問題ありません。

夢の豪華列車「TRAIN SUITE 四季島」と「カシオペア紀行」

次に紹介するのは、上野発の豪華列車たち。これは「切符を買って乗る」のではなく「旅行商品(ツアー)に申し込む」形になります。

「TRAIN SUITE 四季島」は別格のラグジュアリー

シャンパンゴールドの車体が輝く「四季島」。上野駅の専用ホームから出発し、1泊2日〜3泊4日で北海道や東北を巡ります。車内には檜風呂があったり、ピアノの生演奏があったりと、まさに地上の楽園。

料金は安くても30万円台、高い部屋だと100万円を超えますが、倍率は常に高く「抽選」で選ばれた人だけが乗れる特別な列車です。

引退しても人気衰えず「カシオペア紀行」

かつて定期運行していた寝台特急「カシオペア」の車両を使ったツアーです。全室がA寝台個室という豪華な作りで、上野から青森や盛岡などを目指します。

四季島ほど高額ではなく(それでも5〜10万円ほどしますが)、往年の寝台特急の雰囲気を色濃く残しているため、鉄道ファンにはこちらのほうが人気があるかもしれません。

いつ走るのかをチェックする方法

これらの列車は毎日走っていません。「四季島」は公式サイトで年間の運行スケジュールが発表されます。「カシオペア紀行」は旅行会社(JR東日本びゅうツーリズム&セールスなど)のサイトでツアー募集がかかるので、こまめなチェックが必要です。

アウトドア派の味方!東武鉄道「尾瀬夜行・スノーパル」

もっと手軽に、そしてちょっと変わった夜行列車体験をしたいなら、私鉄である東武鉄道の夜行列車がおすすめです。

浅草から深夜に出発するワクワク感

この列車は、浅草駅を23:55頃に出発します。行き先は福島県の「会津高原尾瀬口駅」。夏は「尾瀬夜行」としてハイキング客を、冬は「スノーパル」としてスキー・スノボ客を運びます。

寝台ベッドではなく、リクライニングシートに座って寝る形になりますが、ブランケットやスリッパのサービスがあります。深夜の静まり返った北関東を走り抜ける感覚は、独特の旅情がありますよ。

到着後は朝イチから活動開始!

終点には早朝(5時〜6時台)に到着します。そこから専用バスで尾瀬の登山口やスキー場へ直行できるのが最大のメリット。「朝一番の誰もいないゲレンデを滑りたい」「朝霧の尾瀬を歩きたい」というアクティブな方に最適です。

予約は「東武トップツアーズ」のみ

この列車も通常の切符売り場では買えません。「東武トップツアーズ」という旅行会社での申し込み限定となります。シーズンになるとWebサイトに専用ページができるので、そこから予約しましょう。

【完全攻略】夜行列車の予約方法と激戦を勝ち抜くコツ

さて、ここからは最も利用者が多い「サンライズ」を中心に、激戦必至の予約を勝ち取る方法を伝授します。「乗りたい日に切符がない!」とならないために、準備がすべてです。

サンライズの予約開始は「1ヶ月前の10時打ち」

JRの指定席発売の鉄則通り、乗車日の1ヶ月前の午前10時から発売開始です。特に金曜日、土曜日、連休前の個室は、発売開始から数秒で売り切れることも珍しくありません。

ネット予約なら「e5489」一択

東京発なのに、なぜかJR西日本の予約サイト「e5489(いいごよやく)」を使うのが正解です。

  • シートマップで部屋を選べる:「2階がいい」「端の部屋がいい」などの指定が可能。
  • 操作がスピーディー:事前に会員登録とクレカ登録を済ませておけば、数クリックで予約完了。

JR東日本の「えきねっと」でも予約は可能ですが、個室の細かい指定がしにくい場合があり、ノビノビ座席以外を狙うならe5489が有利です。

「キャンセル待ち」という裏技

もし発売日に取れなくても諦めないでください。乗車日の2週間前〜3日前にかけて、意外とキャンセルが出ます。特に「乗車変更」の手数料が高くなる直前のタイミング(出発2日前など)は狙い目です。こまめにサイトをチェックする執念が、プラチナチケットを引き寄せます。

知っておくと10倍楽しくなる!夜行列車を楽しむポイントと豆知識

最後に、夜行列車での旅をより充実させるための「楽しみ方」と「注意点」をまとめました。これを知っているだけで、当日の快適度が段違いです。

食料は「乗車前」に完璧に揃えるべし

今回紹介した列車の中で、豪華列車(四季島など)以外は、基本的に車内での食事販売がありません。サンライズには自販機(飲み物のみ)しかありません。

東京駅構内の「グランスタ」や「祭(駅弁屋)」で、ちょっと奮発したお弁当、おつまみ、お酒、そして翌朝のパンやコーヒーまで買い込んでから改札を通りましょう。車窓を眺めながら食べる駅弁は、レストランのディナーにも負けない美味しさです。

サンライズの「シャワーカード争奪戦」に勝つ

サンライズのシャワーを利用するには、車内の券売機で「シャワーカード」を買う必要があります。しかし、水の搭載量に限りがあるため、枚数制限があります。

ポイントは「乗車したら部屋に行く前に、まず券売機へダッシュ」すること。東京駅入線前から、券売機がある3号車・10号車の乗車位置に並んでおくのが鉄則です。これを逃すと、翌朝までお風呂はお預けになってしまいます。

部屋の「右側・左側」どっちがいい?

サンライズの場合、東京発の下り列車では以下のような景色の違いがあります。

  • 進行方向「左側」:熱海の夜景や、翌朝の瀬戸内海が美しく見えます。サンライズ瀬戸に乗るなら左側がおすすめ。
  • 進行方向「右側」:大阪駅通過時の都会の風景や、中国山地の山並み、宍道湖(出雲号)が見えます。

予約時に余裕があれば、見たい景色に合わせて部屋の位置を選んでみてください。

まとめ:東京発の夜行列車で、忘れられない旅の思い出を

ここまで、東京から乗れる夜行列車についてご紹介してきました。

この記事の要点まとめ

  • 東京発の定期運行は「サンライズ出雲・瀬戸」のみ
  • 予算に余裕があるなら「四季島」「カシオペア」などの豪華ツアーもアリ。
  • アウトドア好きなら東武鉄道の夜行列車が穴場。
  • サンライズの予約は「e5489」で1ヶ月前の10時に。
  • 食料確保とシャワーカード購入は乗車前の最優先事項

夜行列車は、単なる移動手段ではありません。「寝ている間に移動する」という効率の良さ以上に、ガタンゴトンという音、流れる夜の灯り、そして朝起きた時の感動…それら全てがエンターテインメントです。

特にサンライズは、いつ廃止になってもおかしくない貴重な列車です。「いつか乗りたい」と思っているなら、その「いつか」は間違いなく「今」です。

ぜひ次の休暇には、東京駅から夜のレールの上へ旅立ってみてください。きっと、一生忘れられない特別な夜になりますよ。

 

関連記事

       

掲載に関する
お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください