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【撮り鉄とは?】スマホでOK!旅が10倍楽しくなる鉄道写真の撮り方ガイド
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旅行に行ったとき、ふと見かけた可愛い電車を「パシャリ」と撮ったことはありませんか?
「撮り鉄」と聞くと、なんだか凄そうなカメラを持った人たちが集まっているイメージがありませんか?
「ちょっと怖いかも…」「ルールが厳しそう…」なんて思って避けてしまうのは、正直すごくもったいないんです!
結論から言っちゃいますね。
撮り鉄とは、「旅の思い出を、鉄道というアクセントを加えて最高のアートにする遊び」のこと。
この記事では、難しい専門用語は一切ナシ!
観光や旅行が大好きなみなさんが、スマホ片手に今日から楽しめる「ゆる~い撮り鉄」の世界へご案内します。これを読めば、次の旅行で「えっ、今の写真すごくない?」と友達に褒められる一枚が撮れるようになりますよ!
「撮り鉄」ってなに? 楽しみ方は自由でいい!
まずは、「撮り鉄」という言葉のハードルを下げていきましょう。特別な資格も、高い機材もいりません。「好きだな」と思ったら、それがスタートです。
実は「風景写真」と一緒なんです
みなさんが旅行先で写真を撮るとき、何を撮りますか?
綺麗な海、壮大な山、色づいた紅葉……。そこに「電車」がポツンと写っているだけで、写真が一気に動き出すような気がしませんか?
電車は「名脇役」でもOK
「撮り鉄」というと、電車をドーン!と大きく撮るイメージがあるかもしれません。
でも、必ずしも電車が主役じゃなくてもいいんです。絶景の中に小さく電車が写っているだけの写真も、立派な鉄道写真。「風景写真を撮るついでに、電車も入れてみた」。最初はそんな軽い気持ちで全然OKなんですよ。
昔からある「愛される趣味」
実はこの趣味、おじいちゃんおばあちゃんの世代からずっと人気なんです。
SL時代からの歴史
昔は「SLブーム」なんてものがありました。煙を吐いて走る蒸気機関車を追いかけて、日本中を旅する。これって、今の「御朱印集め」や「絶景巡り」と根っこは同じですよね。
「撮り鉄」という言葉が少し独り歩きしていますが、本質は「乗り物が走る景色を愛でる」という、とても平和で素敵な趣味なんです。
どんなふうに撮る? 自分好みのスタイル探し
撮り方にはいくつかパターンがあります。「これなら私にも撮れそう!」というものを見つけてみてください。
気軽にパシャリ!「駅撮り」
一番かんたんなのがこれ。名前の通り、駅のホームから撮るスタイルです。
待ち時間にサクッと撮れる
旅行中の乗り換え時間や、電車を待っている5分間。これが撮影タイムに早変わりします。
ホームに入ってくる電車の「顔」を撮ったり、停車中のピカピカの車体を横から撮ったり。移動のついでに楽しめるので、タイパ(タイムパフォーマンス)も抜群です。
旅情たっぷり!「風景撮り」
駅から出て、お散歩しながら撮るスタイルです。観光好きの方にはこれがイチオシ!
季節のイベントと相性バツグン
春は線路沿いの桜、夏は入道雲、秋は紅葉、冬は雪景色。
「綺麗な景色だな〜」と思った場所に線路があったらチャンスです。電車が来るのを待って、風景と一緒に撮る。この「待つ時間」も、鳥のさえずりを聞いたり風を感じたりして、意外と癒やされるんですよ。
ちょっとこだわりたい「夜の撮影」
最近のスマホはすごいので、夜でも綺麗に撮れます。これを専門用語っぽく「闇鉄(やみてつ)」なんて呼んだりします。
エモい写真が撮りたいならコレ
夜の駅のホーム、街灯に照らされた電車、走り去る赤いテールランプ。
夜の鉄道写真は、とにかく雰囲気が「エモい」んです。昼間とは全然違う、映画のワンシーンのような写真が撮れます。「映え」を狙うなら、夜の撮影にチャレンジしてみるのもアリですよ。
高いカメラはいらない! スマホで綺麗に撮るコツ
「一眼レフ持ってないし…」と諦める必要はありません。
今のスマホは本当に優秀です。ちょっとした「コツ」を知っているだけで、プロみたいな写真が撮れちゃいます。
魔法の線「グリッド」を出そう
今すぐスマホのカメラ設定を見てみてください。「グリッド」や「グリッド線」という項目はありませんか? これをONにしましょう!
「水平」と「垂直」が大事!
画面に格子状の線が出ましたよね。
写真を撮るとき、線路や電柱をこの線に合わせて、「真っ直ぐ」になるように意識してみてください。
写真が下手に見える原因の9割は、実は「画面が傾いているから」なんです。これさえ直せば、一気に上手に見えますよ!
シャッターチャンスを逃さない「連写」
電車は動いています。「あ、今だ!」と思ってボタンを押しても、大抵ズレてしまいます。
数打ちゃ当たる作戦でいこう
スマホのシャッターボタンを長押し(またはスライド)して、「連写」を使いましょう。
「来た!」と思ったら押しっぱなしにして、通り過ぎるまで撮りまくる! その中から、一番いい位置に電車が写っている1枚を選べばいいんです。プロのカメラマンだって連写を使っていますから、遠慮なくやっちゃいましょう。
迫力を出すなら「広角モード」
画面上の「0.5」とか「広角」というボタン、使っていますか?
遠近感でダイナミックに
駅で停まっている電車を撮るとき、この広角モードにして、電車の顔にグッと近づいてみてください(黄色い線からは出ないでね!)。
すると、電車のお鼻がデカわんこのように強調されて、ものすごい迫力が出ます。いつもの電車が、特撮ヒーローのメカみたいにかっこよく撮れますよ。
これだけは絶対! みんなで守るマナー
楽しく撮影するために、絶対に知っておいてほしいことがあります。
ニュースなどで「撮り鉄のマナー」が話題になることがありますが、要は「周りの人に迷惑をかけない」。これに尽きます。
命を守る「黄色い線」と「フラッシュ」
大げさじゃなく、本当に命に関わるルールです。
フラッシュは絶対にOFF!
これ、意外と知らない人が多いんです。
運転士さんに向けてピカッと光らせると、目がくらんで信号が見えなくなってしまいます。大事故につながるので、鉄道に向けてのフラッシュは絶対に禁止です。暗い場所で撮るときは、自動で光らないように設定を確認してくださいね。
線路には絶対に入らない
「もうちょっと近くで…」と柵を乗り越えたり、私有地の畑に入ったりするのは犯罪です。
電車を止めてしまったら、楽しい旅行が台無しどころか、大変なことになります。「安全な場所から撮るからこそカッコイイ」。これを合言葉にしましょう。
「挨拶」ができるとスマート!
撮影スポットには、他の人がいることもあります。
「こんにちは」の一言でOK
隣で撮らせてもらうときは「ここ、いいですか?」と声をかけましょう。
また、一般のお客様が通りたいときは「すみません、どうぞ」と道を譲る。これだけで、トラブルはほぼ防げます。
「撮り鉄の人って意外と礼儀正しいね」って言われたら、なんだか嬉しいですよね。
旅行ついでに行ける! おすすめ絶景スポット
マナーもバッチリ! それじゃあ、どこに撮りに行こう?
ガチな撮影地ではなく、観光もしっかり楽しめる「一石二鳥」なスポットをご紹介します。
海×電車といえば「江ノ電(神奈川)」
アニメの舞台としても世界的に有名な江ノ電。やっぱり外せません。
鎌倉高校前だけじゃない!
有名な踏切はすごい人混みですよね。あそこも素敵ですが、あえて一駅ずらして「七里ヶ浜」の海岸に行ってみましょう。
砂浜に座って、海越しに走る江ノ電をのんびり眺める。夕暮れ時は本当にロマンチックです。撮影後は鎌倉でおしゃれなカフェ巡りもできるので、デートにも最高ですよ。
まるで水墨画?「只見線(福島)」
「世界で最もロマンチックな鉄道」に選ばれたこともある、福島の只見線(ただみせん)。
実は初心者でも行きやすい
「秘境」なんて聞くと行くのが大変そうですが、絶景ポイントまでは遊歩道が整備されていて、意外とサクッと行けちゃいます。
川に映る橋と列車、そして秋の紅葉や冬の雪景色。スマホで撮っても「ポスター買ったの?」と聞かれるくらい綺麗な写真が撮れます。
The 日本の絶景「新幹線と富士山(静岡)」
新幹線に乗っていると見える富士山。あれを外から撮ってみませんか?
静岡グルメとセットで楽しもう
富士川(ふじかわ)のあたりなど、新幹線と富士山が一緒に撮れる場所はいくつかあります。
新幹線は速いので、写真はちょっと難しいかも…という人は「動画」がおすすめ! 動画で回しておいて、あとからスクショすればバッチリです。
撮影のあとは、静岡名物のハンバーグ「さわやか」で腹ごしらえ。これぞ完璧な休日プランです。
撮って終わりじゃない! SNSでシェアしよう
いい写真が撮れたら、自分だけで楽しむのはもったいない!
ちょっとひと手間加えて、みんなに見てもらいましょう。
「加工」はズルじゃない! 魔法の仕上げ
「写真を加工するのは邪道かな…」なんて思わないでください。
プロだって必ず調整をしています。あなたが「綺麗だな」と感じた記憶の色に近づける作業なんです。
これだけでOK! 3つの調整
スマホの編集機能で、次の3つをいじってみてください。
- 明るさ:ちょっと明るくすると、一気に爽やかに!
- 彩度(鮮やかさ):色を少し濃くすると、空の青や電車の色が映えます。
- トリミング:余計な看板や人が写っていたら、カットしちゃいましょう。
ハッシュタグで仲間が見つかる
InstagramやX(旧Twitter)にアップするとき、タグをつけてみましょう。
おすすめのタグはこれ
「#撮り鉄」だとちょっとガチすぎる…という人は、
「#鉄道のある風景」「#ゆる鉄」「#鉄分補給」
あたりがおすすめ。優しい雰囲気の写真が好きな人たちと繋がれます。
「初心者です!」と書いて投稿すれば、「いいね」と一緒に「上手ですね!」なんてコメントがもらえるかもしれませんよ。
まとめ:スマホを持って、新しい旅に出かけよう!
いかがでしたか?
「難しそう」「怖そう」と思っていた撮り鉄の世界が、少し身近に感じてもらえたら嬉しいです。
最後にもう一度、ポイントをおさらい!
- 撮り鉄は「風景写真」の延長。気楽に楽しんでOK!
- 高いカメラはいらない。スマホの「グリッド」と「連写」で勝負!
- 「黄色い線」と「挨拶」。これだけ守ればカッコイイ!
- 観光グルメとセットで楽しむのが、長続きの秘訣。
鉄道は、ただの移動手段ではありません。
その土地の空気や、季節の匂い、そして旅の思い出を運んでくれる素敵な被写体です。
次の旅行では、ぜひカバンからスマホを取り出して、あなただけの「鉄道のある風景」を切り取ってみてください。
ファインダー越しに見る世界は、きっといつもよりキラキラ輝いて見えるはずですよ!








