公共交通の技術情報集約プラットフォーム

「今年の年越し、関西の電車は動いているの？」
「USJのカウントダウンに行きたいけど、帰りの足はある？」

皆さん、2025年の年末年始の計画は進んでいますか？
「関西は私鉄王国だからどこでも動いているだろう」と思い込んでいると、痛い目を見るかもしれません。

結論から言いますと、2025年の大晦日、朝まで完全に動いているのは「近鉄」と「京阪」だけです。
JR西日本は「深夜3時頃まで」の延長運転にとどまり、阪急・阪神・大阪メトロなどは「運転なし（通常ダイヤ）」となる見込みです。

この記事では、皆さんが一番知りたい「運行スケジュール一覧」を最初にお見せし、その後に「動いている路線」を使った賢い初詣ルートを徹底解説します。

【一覧表】2025-2026年 関西の終夜運転・終電繰り下げスケジュール

まずは全体像を把握しましょう。
特に注意が必要なのは、「△：3時頃で終了」のJRと、「×：運転なし」の阪急・阪神・メトロです。

※記号の意味：◎＝始発まで通しで運転、△＝終電を3時頃まで延長（その後空白あり）、×＝通常通り（実施なし）
※2025年12月時点の予測および発表に基づく情報です。最新情報は必ず各社公式サイトをご確認ください。

「朝まで走る」と「延長のみ」の大きな違い

表の中で「△」となっているJR西日本を利用する方は要注意です。

JRは「午前3時」で電車が消える

「JRなら朝まで動いてるでしょ」というのは昔の話。現在は主要路線であっても深夜3時頃に運転を終了し、そこから始発（5時頃）まで約2時間の「空白時間」が生まれます。
USJのカウントダウン帰りなどで3時を過ぎると、駅が開くまで寒空の下で待つことになるので計画的な移動が必要です。

【近鉄】終夜運転の王様！伊勢神宮へ「ひのとり」が走る

関西で唯一、コロナ禍前と変わらぬ熱量で終夜運転を行っているのが近鉄です。
「終夜運転の王様」と呼ばれる所以は、その圧倒的なダイヤ設定にあります。

特急列車が深夜にバンバン走る異常事態

普通の鉄道会社は、深夜は各駅停車を細々と走らせるだけですが、近鉄は違います。

終夜運転で「特急」に乗れる贅沢

大阪難波、京都、近鉄名古屋の各方面から、伊勢市・宇治山田へ向かう特急列車が、深夜帯にも関わらず多数設定されます。
あの豪華特急「ひのとり」が臨時特急として伊勢方面へ走ることも。初詣のために特急を予約して、優雅に年越し移動……なんてプランが組めるのは近鉄だけです。

主要路線はほぼ全線で「朝まで」運転

特急だけでなく、一般車両も手厚く運転されます。

奈良線・大阪線・南大阪線

大阪のミナミ（難波・阿部野橋）と奈良（奈良公園・橿原神宮）を結ぶラインは完璧です。
特に奈良線の「石切駅」（石切劔箭神社）や「生駒駅」（宝山寺）周辺は、深夜でも参拝客で賑わいます。

【近鉄で行く】伊勢神宮・春日大社

【伊勢志摩方面】伊勢神宮（内宮・外宮）

【奈良線：近鉄奈良駅】春日大社・東大寺

【京阪】京都の神社仏閣へのメインルート

「おけいはん」こと京阪電車も、近鉄と並んで終夜運転の砦です。
京都の主要な神社仏閣へのアクセスを一手に担っているため、ここが動かないと京都の年越しは成立しません。

「正月ダイヤ」で朝までしっかり運転

京阪は「正月ダイヤ」という特別な時刻表を用意し、特急や急行を含めた手厚い輸送を行います。

プレミアムカーで優雅に年越し

座席指定車両「プレミアムカー」も、大晦日の終夜運転時間帯に営業することが多いです。
大阪の淀屋橋・京橋から、京都の祇園四条・出町柳まで、混雑を避けてリクライニングシートで移動できるのは大きな魅力です。

【京阪で行く】伏見稲荷・石清水八幡宮・八坂神社

【JR西日本】USJ・大阪天満宮へは「3時まで」に注意

JR西日本は「終夜運転（朝まで）」ではなく、「終電延長（3時頃まで）」という点に最大の注意が必要です。

延長運転を行う主要4路線

以下の路線は、通常の終電後も午前3時頃まで運転を継続します。

• 大阪環状線：USJからの帰り客を各方面へ運びます。
• JR京都線・神戸線（京都〜大阪〜西明石）：各駅停車のみ運転。新快速はありません。
• JR奈良線（京都〜城陽）：伏見稲荷への参拝客向けに運転。
• JRゆめ咲線（西九条〜ユニバーサルシティ）：USJアクセス路線。

【運転なし】阪急・阪神・大阪メトロ・南海の対応

かつては動いていたこれらの路線も、現在は「大晦日も通常ダイヤ（または休日ダイヤ）」で終了します。

大阪メトロ（地下鉄）が止まる影響

「なんば」や「梅田」でカウントダウンイベントに参加する場合、帰りの足がなくなります。
日付が変わる頃には終電が終わっているため、朝までお店で過ごすか、タクシー（大混雑）を利用するしかありません。JR大阪環状線の駅まで歩ける場所にいるのが賢明です。

阪急・阪神沿線の初詣はどうする？

西宮神社（阪神）や中山寺（阪急）などへ行く場合、電車が動いていない深夜帯は避けるべきです。
「除夜の鐘を聞きに行く」のは近所の徒歩圏内にするか、車（駐車場激混み）を利用するしかありません。基本的には「元旦の朝になってから行く」のが正解です。

まとめ：2025年の関西は「近鉄・京阪」が命綱！

いかがでしたでしょうか？
関東と比較して「関西はまだ動いている方」ですが、それでもJRの3時終了や、阪急・メトロの運休など、落とし穴はたくさんあります。

「駅に行けばなんとかなる」という時代は終わりました。
動いている路線を賢く使って、2025年から2026年にかけての年越しを素晴らしいものにしてください。

それでは、よいお年を！

引用・参考URL

本記事の情報は、以下の公式サイトおよび公開情報を参考に作成しています。最新の運行情報は必ず各社公式サイトをご確認ください。

• JR西日本：トップページ
• 近畿日本鉄道（近鉄）
• 京阪電気鉄道
• 阪急電鉄
• 阪神電気鉄道
• 南海電鉄
• Osaka Metro（大阪メトロ）