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T2、レベル2自動運転トラックで国内最長500km走破!
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※掲載されている画像は、Mobility Nexusにて独自に生成したイメージです。実際の製品・風景とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
2025年6月上旬、株式会社T2は、自動運転トラック「T2」を活用し、レベル2(ドライバー乗車、部分自動運転)で国内最長となる約500kmの走破に成功しました。神奈川県綾瀬市から兵庫県神戸市の高速道路区間を、夜間~早朝という視認性の低い条件下においても99%の自動運転率を達成し、新記録を打ち立てました。
目次
なぜ今500km?物流危機とT2の野望で動き出した挑戦!
T2が今回の500km走破を目指した背景には、日本における物流ドライバー不足“2024年問題”への対策がありました。7月からの幹線輸送事業化に向け、180km区間を経て技術の拡張性や信頼性を評価。その次なる挑戦として、長距離500kmを通じた自動運転トラックの安定性テストに挑んだのです。
この挑戦によって、T2は幹線輸送で必要な長距離自動運転トラックの実用性を実証し、国内における自動運転トラック事業の社会実装に向けた強いメッセージを発信しました。
走破のカギ!500kmを支えた技術アプローチとは?
500kmを走り切るためにT2は、以下の技術を高度に整備しました:
- トンネルや坂道、急カーブでも安定したレーン維持と姿勢制御を実現する車両姿勢制御技術。
- 夜間・悪天候下でも周囲車両を正確に検知する高精度センサー融合システム。
- JCTでの車線変更を自律制御する車線変更判断ロジック。
- 累計6万km超の走行データを活用し、車両制御アルゴリズムとAIによる学習型最適化を実施。
これらの構成により、夜間~早朝での走行でも99%の自動運転率を達成し、抜群の安定性を獲得しました。
次への課題!未来のレベル4実現に向けたステップとは?
T2は今回の500km走破を皮切りに、2025年7月からのレベル2の幹線輸送事業化を控えています。その後、2027年には無人走行を視野に入れたレベル4自動運転トラックによる幹線輸送の開始を目指しています。
そのためには以下の課題を超えること不可欠です:
- トンネル内のGPS遮断環境でも高精度自己位置推定を維持するSLAMやマルチセンサーフュージョン技術のさらなる高度化。
- カーボンニュートラル配送実証(住友化学との連携)に向けた燃料制御システムと環境規制対応の整備。
- AIによるドライバーの健康管理・眠気予兆検知など、安全運行のための運用支援システムの統合(アドダイスとの共同実証)。
- 有人/無人運転の切替や車両メンテナンスを担う拠点整備と物流ネットワーク再設計。
まとめ!レベル2で500km走破の意味は?
- 2025年6月上旬、T2がレベル2で国内最長500km連続走破に成功。
- 夜間~早朝でも99%自動運転率を達成し、高信頼性技術を実証。
- トンネル、省電力運用、環境センサーの開発がカギ。
- 2025年7月に事業化、2027年にレベル4無人化を目指すロードマップ。
- 燃料・健康・拠点整備など、複数分野での技術課題を並行解決中。
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