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ゼンリンデータコムと双日、EVの充電を自動最適化する新システムで連携

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ゼンリンデータコムと双日による画期的な連携が、商用EVの運行管理に新たな風を吹き込みます。この技術連携は、バス事業者をはじめとするEVフリートを持つ企業にとって、コスト削減と効率化を両立させる鍵となるでしょう。

ゼンリンデータコムと双日、EVの充電を自動で最適化する連携システムを始動

株式会社ゼンリンデータコムの提供するEV・PHEVデータ管理システム「e-mobilog」と、双日株式会社が手掛ける「EVオートチャージ」が連携を開始しました。この連携は、商用EVの充電をAIが自動で最適化し、電力料金の抑制を目指すものです。具体的には、車両の運行データや電力会社の料金プランなどをAIが分析し、最も効率的な充電計画を自動で実行します。これにより、バス事業者などのEVフリートを運用する企業の電力コスト削減に大きく貢献し、EV導入の経済的メリットをさらに高めます。

運行データとAIが導き出す「賢い」充電戦略

この連携システムの核心は、データに基づいたインテリジェントな充電管理にあります。運行管理者が手動で行っていた充電計画を、AIが自動で最適化することで、日々の業務負担を軽減しつつ、最大の経済効果を引き出します。システムは、車両の走行距離、バッテリー残量、次回の運行スケジュールといったe-mobilogが蓄積する膨大な運行データを解析します。加えて、EVオートチャージが連携する電力会社の料金プラン(時間帯別料金など)も考慮に入れます。例えば、夜間の安価な電力時間帯に重点的に充電を行うよう計画を立てることで、電力コストを大幅に削減できます。さらに、AIは車両ごとのバッテリー劣化状況なども加味し、バッテリー寿命を延ばすための最適な充電量も導き出します。これにより、単なるコスト削減に留まらず、車両の維持管理全体を効率化することが可能になります。

データがもたらすモビリティの未来:EVフリート管理のDX

今回の連携は、単に充電を自動化するだけにとどまらず、モビリティ分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の重要な一歩と言えます。ゼンリンデータコムの「e-mobilog」は、車両の動態管理やバッテリー状態の監視など、EVの運用に必要なデータを一元的に管理するプラットフォームです。このプラットフォームが収集するリアルタイムな運行データが、双日の「EVオートチャージ」と連携することで、充電インフラと車両のデータを統合した新しいソリューションが生まれました。この技術は、充電ステーションの稼働状況や、各車両の充電完了時間を可視化し、より効率的なフリート管理を可能にします。将来的には、これらのデータが電力供給網(グリッド)と連携し、EVのバッテリーを蓄電池として活用するV2G(Vehicle-to-Grid)のような、より高度なエネルギーマネジメントの実現にも繋がる可能性があります。データがモビリティの未来を形作る、その可能性を示す事例と言えるでしょう。

経済性と持続可能性の両立へ

今回のゼンリンデータコムと双日の連携は、商用EVを導入する企業にとって、大きなメリットをもたらします。コスト削減と運用効率の向上は、EV導入の最大の障壁の一つであった経済的課題をクリアにする助けとなります。これにより、より多くの企業がEVフリートへの移行を加速させることが期待されます。持続可能な社会の実現に向けて、モビリティ分野の電化は不可欠な要素です。この連携が、経済性と環境負荷低減を両立させるモデルケースとなり、日本のEVシフトをさらに後押ししていくことが期待されます。

参考文献:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000069376.html

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