公開日: 最終更新日:
NTTイードローン、レーザー搭載の鳥獣害対策ドローン「BB102」提供開始
- ドローン
- 業界ニュース
NTTイードローンが、深刻化する鳥獣害問題に対し、革新的なソリューションを発表しました。国内で初めてレーザーを搭載した鳥獣害対策専用ドローン「BB102」の提供を開始。これは、単なる物理的な防護策ではなく、技術の力で鳥獣に忌避行動を促す、全く新しいアプローチです。このドローンの登場は、農業従事者の負担を大きく軽減し、収穫量の安定化に貢献することが期待されています。
レーザーで鳥獣を遠ざける!農作物被害を軽減する新兵器
NTTイードローンが提供を開始した「BB102」は、農作物を食い荒らす鳥獣を効果的に遠ざけるための、レーザー搭載ドローンです。このドローンは、特定の波長のレーザー光を照射することで、鳥や獣が危険を感じてその場から離れるように仕向けます。特に、このシステムは単調な光ではなく、スペックルノイズと呼ばれる独特のちらつきを発生させることで、鳥獣が光に慣れてしまうのを防ぎ、長期的な効果を維持します。これにより、従来の物理的な防護柵や音による威嚇よりも、持続的かつ広範囲な対策が可能になります。
なぜ「レーザー」と「スペックルノイズ」が効果的なのか?
ドローンによる鳥獣対策において、ただ音を鳴らしたり、物理的に追い払ったりするだけでは、鳥獣はすぐに慣れてしまい効果が薄れるという課題がありました。「BB102」に搭載されたレーザー技術は、この問題に対する画期的な解決策です。鳥獣は、特定の光の刺激に対し、強い不快感や驚きを感じることが知られています。特に、このドローンが生成するスペックルノイズは、レーザー光の干渉によって生じる独特のまだら模様のことで、これが不規則にちらつくことで、鳥獣は予測不能な動きと認識し、強い警戒心を持つようになります。この技術的な工夫が、鳥獣の「慣れ」を効果的に防ぎ、忌避効果を長期間にわたって維持する鍵となっています。
ドローンを活用したスマート農業の未来
今回の「BB102」の登場は、スマート農業の進展を象徴する出来事です。このドローンは、ただレーザーを照射するだけでなく、あらかじめ設定した飛行範囲を自動で航行する機能を備えています。農家は送信機で簡単な設定を行うだけで、広大な農地を効率的に巡回させることができ、夜間や早朝など人が対応しにくい時間帯の対策も可能になります。これにより、農作業の自動化が進み、人手不足が深刻化する農業分野において、作業負担の軽減と生産性の向上に大きく貢献します。この技術は、鳥獣害対策だけでなく、将来的には作物の生育状況のモニタリングや、ピンポイントでの農薬散布など、多岐にわたる応用が期待されます。
まとめ
NTTイードローンが提供を開始したレーザー搭載ドローン「BB102」は、深刻な鳥獣害問題に対し、レーザー技術と自動航行機能を組み合わせた新しいソリューションです。スペックルノイズによる慣れ防止機能は、従来の対策の課題を克服し、持続的な効果を可能にしました。このドローンは、農業従事者の負担を軽減し、スマート農業の推進に貢献するだけでなく、日本の農業の未来に光を灯す存在となるでしょう。
参考文献:https://www.jacom.or.jp/shizai/news/2025/10/251002-84819.php
関連記事
業界別タグ
最新記事
掲載に関する
お問い合わせ
お気軽にお問い合わせください