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【2025年最新】EVバスってどこで乗れる?静かで快適な未来の移動を体験しよう
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「EVバスって、実際どこで乗れるの?」「そもそも本当に普及してるの?」
そんな疑問をお持ちのあなた。実は、地球に優しくて静かな電気バス(EVバス)は、もう遠い未来の話ではありません。日本全国で着々と導入が進んでいて、あなたの身近な路線ですでに走っているかもしれないんです。
この記事では、EVバスの最新導入状況から、乗ってみたくなる魅力、さらには技術的な仕組みまで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
結論から言うと、EVバスは東京都(都営バス)や京都市、福岡市などの大都市から、地域のコミュニティバスまで、全国各地で利用できます!この記事を読めば、あなたが次に乗るべき未来のバスがどこを走っているのか、すべてわかりますよ。
EVバスって何?まずは基本を押さえよう
EVバス(Electric Vehicle Bus)は、従来のディーゼルエンジンではなく、電気モーターと大容量バッテリーで走るバスのこと。この革新的なバスは、私たちの生活や地球環境に、大きな変化をもたらしつつあります。
一番の魅力は「静かさ」と「快適さ」
EVバスに初めて乗った人が必ず驚くのが、その静かさです。ディーゼルエンジンのあの騒音や振動がほとんどありません。電気モーターならではの特性ですね。
車内が静かだと、会話もしやすいですし、走行中のストレスもぐっと減ります。特に住宅街や深夜の運行では、騒音問題の解決に大きく貢献しているんです。
乗客にも住民にも優しい
静かな車内では、音楽を聴いたり、読書をしたり、仕事に集中したり——まるで動く書斎みたいな快適さです。沿線に住んでいる方にとっても、早朝や深夜のバスの音が静かになるのは、生活環境の改善に直結します。
環境への貢献度が高い「ゼロエミッション」
EVバスは走行中、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などの有害な排気ガスを一切出しません。これを「ゼロエミッション」と呼びます。
大気汚染の原因となる物質を出さないので、特に交通量の多い都市部や観光地での導入は、空気の質の改善につながり、地球温暖化対策にも貢献します。
再生可能エネルギーと組み合わせれば完璧
「電気を作る時にCO2が出るんじゃないの?」という疑問、ありますよね。たしかにその通りなんですが、EVバスに充電する電力を太陽光や風力などの再生可能エネルギーでまかなえば、生涯を通じてのCO2排出量を大幅に削減できるんです。
【全国版】EVバスが乗れる路線はここ!
さあ、いよいよ本題です。EVバスは現在、国や自治体の補助金制度もあって、日本全国で活躍の場を広げています。大都市の主要路線から地域密着型まで、具体的な導入事例を見ていきましょう。
大都市圏:主要な交通を支えるEVバス
乗客数の多い大都市圏では、運行距離や充電インフラの課題を乗り越えて、EVバスの導入が急速に進んでいます。
東京都:都営バスの挑戦
日本の公共交通の中心である都営バスは、EVバス導入に積極的です。短距離・高頻度運行の路線や、特定地域を結ぶ幹線などで導入が進んでいます。
渋谷駅周辺や臨海副都心エリアなど、環境への配慮が求められる地域での運用が目立ちますね。世界的なEVバスメーカーであるBYD社製などの車両が採用されています。
京都市:観光地と環境保全の両立
世界的な観光都市・京都では、景観と環境の保護が特に重要です。京都市交通局や京阪バスが、清水寺や金閣寺周辺の路線でEVバスを運用しています。
静音性の高さは、古都の風情を壊さないという大きなメリット。観光客からも高評価を得ているそうです。
西日本エリア:福岡市・大阪市の取り組み
福岡市では西鉄バスが積極的にEVバスを導入し、天神や博多といった中心部での運行実績を増やしています。大阪市やその周辺でも、コミュニティバスや路線バスの一部でEVバスの運用が始まっています。
地域密着型:コミュニティバス・観光地での活躍
EVバスは小型で小回りが利くモデルも多く、地域住民の足となるコミュニティバスや、坂道の多い観光地でも高い性能を発揮しています。
地方都市や観光地の事例
長野県軽井沢町や富山県などでは、環境意識の高い地域でコミュニティバスとしてEVバスが導入されています。短距離運行で充電機会を確保しやすいコミュニティバスは、EVバスとの相性抜群なんです。
また、オンデマンド交通や自動運転の実証実験にEVバスが活用されるケースも増えていて、「交通DX」の担い手としても期待されています。
あなたの街のEVバス路線を探す方法
多くの場合、バス会社の公式サイトや自治体の交通情報ページに、EVバスが運行している路線情報が載っています。バス停でEVバスが接近していることを示すサインが出ることも。
「〇〇市 EVバス 路線図」で検索してみてください!

日本のEVバス導入を牽引する会社とメーカー
EVバスの普及には、運行を担うバス会社と、車両を提供するメーカーの協力が不可欠です。具体的にどんな会社がどんな車種を導入しているのか見ていきましょう。
バス会社がEVバスを選ぶ理由
バス会社がEVバスを導入する背景には、環境への配慮だけでなく、経営的なメリットもあるんです。
実はコスト削減効果がある
EVバスは車両価格自体はディーゼルバスより高めですが、燃料費(電気代)が安く、部品点数が少ないのでメンテナンス費用も大幅に削減できます。
長期的な視点(ライフサイクルコスト)で見ると、EVバスの方が経済的に有利になるケースが増えてきています。
企業イメージの向上にも
SDGs(持続可能な開発目標)への意識が高まる現代では、EVバスの導入は企業の社会的責任を果たす象徴的な行動です。環境に配慮した企業イメージは、利用者や投資家からの評価向上につながります。
| 事業者名 | 主な運行エリア | 導入EVバスのメーカー(例) |
|---|---|---|
| 東京都交通局(都営バス) | 東京都内(主要路線) | BYD、いすゞ |
| 西日本鉄道(西鉄バス) | 福岡県、佐賀県など | BYD、三菱ふそう |
| 京都市交通局 | 京都市内(観光路線含む) | オノエンスター |
| 神奈川中央交通 | 神奈川県(一部路線) | BYD |
EVバスの主要メーカー
EVバスの製造は海外勢が先行していますが、日本のメーカーも負けじと技術開発を進めています。
海外勢:BYDの圧倒的シェア
中国のBYD(比亜迪)は、世界最大級のEVメーカーで、日本のEVバス市場でも圧倒的なシェアを持っています。高い技術力とコスト競争力で、多くのバス会社に採用されています。
国内メーカー:日野・いすゞ・三菱ふそうの挑戦
日本のバスメーカーもEV化を加速中。いすゞと日野が共同開発したモデルや、三菱ふそうのe-Canterの技術を応用した小型バスなど、日本の道路事情や運行ノウハウを活かした車両開発が進んでいます。
EVバスの「仕組み」と普及を阻む課題
EVバスは素晴らしい乗り物ですが、普及を加速させるには、いくつかの技術的な課題をクリアする必要があります。テクノロジーの裏側を覗いてみましょう。
EVバスを支える充電技術
EVバスの心臓部は、大容量のリチウムイオンバッテリーと高効率なモーター。ディーゼルバスが給油するように、EVバスには充電インフラが不可欠です。
急速充電 vs. 経路充電
EVバスの充電方式には主に2種類あります。
- 急速充電(デポ充電):営業所や車庫に戻った後、夜間や休憩中に大容量の充電器で充電。最も一般的な方法です。
- 経路充電(オンルート充電):路線上の主要なバス停やターミナルで、停車中に上部からパンタグラフを使って急速充電。これにより航続距離の不安を解消できます。
V2G(Vehicle to Grid)の可能性
EVバスは「走る蓄電池」としても期待されています。車両のバッテリーを電力系統と接続し、余剰電力を戻したり、必要な時に電力をもらったりする技術をV2Gと呼びます。
これにより、バス会社は電力の需給調整に貢献でき、災害時の非常用電源としても活用できるんです。
EVバス普及の壁:航続距離とバッテリー
EVバス導入で最も大きな課題となるのが「航続距離」と「バッテリーの劣化・コスト」です。
運行に必要な航続距離
現在のEVバスは、一回の充電で200〜300km程度の走行が可能。多くの都市部路線をカバーできますが、長距離高速バスや寒冷地での運行には、暖房使用による電力消費やバッテリー性能の低下が課題です。
また、大容量バッテリーの搭載は車両重量を増やし、乗車定員や積載量に影響することもあります。
バッテリーの高コスト
EVバスの車両価格が高い最大の理由は、バッテリーのコストです。しかもバッテリーは消耗品で、数年ごとに交換が必要。この交換コストと使用済みバッテリーのリサイクルの仕組み作りが、今後の普及スピードを左右します。
地方とコミュニティバスでのEV化メリット
地方の交通インフラ維持は、高齢化社会で極めて重要です。EVバスは、地方の交通空白地の解消や地域活性化にも大きな役割を果たします。
コミュニティバスとの相性が抜群
コミュニティバスは比較的短いルートを決められた時間帯で運行するので、EVバスの特性を最大限に活かせます。
最適なサイズと運行効率
小型のEVバスは狭い路地や住宅街でも運行しやすく、運行時間が決まっているので休憩時間に合わせて計画的に充電できます。航続距離の課題をクリアしやすいんですね。
地域へのPR効果
地方自治体が環境に配慮したEVバスを導入することは、自治体の先進性をアピールできます。静かな運行は住民の生活環境を守り、公共交通への満足度も高まります。
地方創生に貢献するMaaSとEVバス
MaaS(Mobility as a Service)は、バス、電車、タクシーなどすべての交通手段を統合して一つのサービスとして提供する概念。EVバスはこのMaaS実現に不可欠な存在です。
デマンド型交通への活用
地方では、住民の予約に応じて運行するデマンド型交通が求められています。小型のEVバスはこの車両としても利用され、効率的で柔軟な運行を可能にします。
未来のEVバスはどこまで進化する?
今導入されているEVバスはまだ「進化の途中」。自動運転や次世代バッテリーなど、ワクワクするような未来のバス像を見ていきましょう。
自動運転技術との融合
EVバスは構造上、自動運転技術との相性が非常に良いとされています。
自動運転化しやすいシンプルな構造
電気モーターは、ガソリンやディーゼルエンジンに比べて、コンピューターによる制御が容易です。アクセルやブレーキの動作が電気信号で行われるため、自動運転に必要な精密な制御がしやすいんです。
すでに特定のルートや限定された区域(空港の制限区域、観光地の周回ルートなど)で、自動運転バスの実証実験が全国各地で進められています。
運転士不足問題の解決策
バス業界は運転士の高齢化や人手不足が深刻。自動運転バスが実用化されれば、運転士の負担軽減や、深夜・早朝の運行サービス維持に大きく貢献することが期待されています。
次世代バッテリー:全固体電池の登場
現在のEVバスの課題である「航続距離」と「充電時間」を一気に解決する可能性を秘めているのが、全固体電池です。
革新的な航続距離と安全性
全固体電池は、現在主流のリチウムイオン電池の「液体」の電解質を「固体」に変えたもの。これによりエネルギー密度が大幅に向上し、充電時間も短縮されると期待されています。
さらに発火のリスクが低減するため、安全性も高まります。この技術が実用化されれば、EVバスは長距離運行でもディーゼルバスと遜色ない性能を発揮できるようになります。
実用化に向けた現状
全固体電池は現在、耐久性の確保や量産化のコストなど、いくつかの技術的なハードルがあります。しかし、日本の自動車メーカーを中心に開発競争が激化しており、2020年代後半から2030年代には、EVバスへの搭載が本格化すると予測されています。
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