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技術者の“異動履歴と得意分野”を一覧化して配置検討に活用するアイデア | 導入チェックリスト付
株式会社MR.Nexus(エムアールネクサス)
背景と現場課題
公共交通事業者において、技術者の配置はしばしば「空いているところに割り当てる」「過去の経験に基づいて戻す」といった場当たり的な判断で行われることが多く、必ずしも本人の強みや志向が反映されているとは限りません。特に電気・車両・施設などの技術系職種では、必要とされるスキルが多岐にわたる一方で、それらの情報が部門をまたいで整理・共有されている仕組みが乏しいのが現状です。そのため、異動やプロジェクト編成のたびに「この人は何が得意だったか」「どの現場を経験しているか」といった情報を、上司や同僚の記憶に頼って確認しなければならず、業務の属人化が進んでしまいます。
また、現場ではOJTによってスキルが蓄積されることが多いため、同じ年数の経験があっても、「どの職場で」「どんな業務を」「誰とともに」経験してきたかによって、習熟度には大きな差が生まれます。こうした“経験の質”に関する情報は、形式的な人事記録や社内履歴には十分に反映されていないため、人材の適正配置を阻む一因となっています。
特に課題が顕在化するのが、大規模更新や新技術導入、災害復旧など、通常業務とは異なるプロジェクト型の業務においてです。こうした業務では、限られた期間内で高い専門性を発揮する必要があり、「どの業務に誰が適任か」を素早く判断する体制が求められます。しかし現状では、それを支援する仕組みが不足しており、配属後にミスマッチが生じたり、経験の蓄積や再活用の機会が失われたりするケースが少なくありません。
さらに、制度的な側面でも「人事部門の配転ロジック」と「技術部門が求める現場適性」の間にギャップがあります。本社部門と現場部門では、スキル評価の粒度や観点が異なるため、「現場から見れば明らかに適任な人が異動対象にならない」「本社から送り込まれた人材が現場のニーズに合わない」といったミスマッチが繰り返されています。
このように、技術者の異動履歴や得意分野を可視化し、業務アサインや人員計画に活かすための仕組みが整っていないことは、属人化・非効率・再発ミス・技術継承の阻害など、多くの現場課題と直結しています。特に今後、ベテランの大量退職や若手人材の確保難が見込まれる中で、この問題を放置することは、事業継続の観点からも深刻なリスクであると考えられます。
会社名株式会社MR.Nexus(エムアールネクサス)
住所〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1丁目11番12号 日本橋水野ビル7階
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事業内容Mobility Nexus は、鉄道・航空をはじめとする公共交通業界における製品・技術・メーカー情報を整理・集約し、事業者とサプライヤをつなぐ情報プラットフォームです。技術の導入事例や製品比較を体系化し、事業者が現場視点で最適な選択を行える環境を構築しています。
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