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鉄道インフラ点検用ドローンメーカー7選
株式会社MR.Nexus
製品特性
- 安全対策
- ◎
- 自動化
- ◎
- 環境への配慮
- ○
- 保守性向上
- ◎
- 信頼性向上
- ○
- 施工性向上
- -
近年、鉄道インフラの維持管理において、ドローンの活用が急速に広がっています。トンネル、橋梁、斜面、架線柱など、人手では点検が困難または危険を伴う箇所に対し、ドローンは高精度かつ迅速なデータ収集を可能にし、保守業務の省力化・高度化に大きく貢献しています。また、労働人口の減少や技術者不足といった構造的課題に直面する中で、インフラ点検における自動化・遠隔化のニーズは今後さらに高まることが予想されます。
本記事では、鉄道事業者やメンテナンス会社が導入を検討しやすいよう、鉄道インフラ点検用途に特化したドローンを製造・提供する国内外の主要メーカーを紹介します。各社の特徴を簡潔にまとめ、比較表も交えて実用的な情報提供を行います。自社のニーズや現場環境に合った製品選定の一助となれば幸いです。
鉄道インフラ点検用ドローンメーカー一覧表
メーカー名 | 国・地域 | 主な製品 | ターゲット市場 | 技術の強み | 採用事例 | リンク |
---|---|---|---|---|---|---|
株式会社CalTa(CalTa Inc.) | 日本・東京都港区 | TRANCITY、CalTa M42、現地映像取得サービス、受託開発 | 鉄道業界 | AIを活用した画像・映像データの異常検知、劣化予測 | JR東日本、JR各社、大手民鉄、道路、電力 | CalTa |
株式会社Liberaware(Liberaware Co., Ltd.) | 日本・千葉県千葉市 | 小型ドローン「IBIS(アイビス)」 | インフラ点検、プラント、建設業界 | 非GPS環境下での自律飛行、狭小空間での高精度データ取得 | 鉄道トンネルや橋梁内部の点検実績 | Liberaware |
ブルーイノベーション株式会社(Blue Innovation Co., Ltd.) | 日本・東京都文京区 | 統合プラットフォーム「Blue Earth Platform(BEP)」 | インフラ点検、プラント、エネルギー業界 | 複数ドローン・ロボットの一括制御、高所や狭隘部での安全・効率的な点検 | プラントや工場施設の点検実績 | ブルーイノベーション |
KDDIスマートドローン株式会社(KDDI SmartDrone Inc.) | 日本・東京都新宿区 | ドローン運航管理システム、遠隔自動飛行ソリューション | インフラ点検、物流、監視業界 | 遠隔地からのドローン操作、自動飛行による点検作業の効率化 | 巡視、点検、物流、運航管理、測量など | KDDIスマートドローン |
エアロセンス株式会社(Aerosense Inc.) | 日本・東京都北区 | 垂直離着陸型ドローン「エアロボウイング」 | 測量、点検、物流 | 長距離・広範囲の自律飛行、高精度3D測量 | 建設現場での測量、スポーツ中継、災害時の状況把握 | エアロセンス |
旭テクノロジー株式会社(Asahi Technology Co., Ltd.) | 日本・兵庫県姫路市 | ドローン操縦士育成、空撮サービス、機体販売 | インフラ点検、建設、エネルギー業界 | ドローンの資格取得を目指す方々のために「ドローン マスターズ スクール(DMS)」を運営し、実践的なカリキュラムを提供。また、企業向けにドローン導入支援サービスを提供しています。 | 情報なし | 旭テクノロジー |
プロドローン株式会社(PRODRONE Co., Ltd.) | 日本・愛知県名古屋市 | 産業用ドローンの開発・製造 | インフラ点検、物流、災害対応 | 高い積載能力と長時間の飛行性能を持つ大型ドローンを開発し、大規模なインフラの点検や物資輸送など、多様な用途に対応可能です。 | 成田空港での実証実験など | プロドローン |
鉄道インフラ点検用ドローンメーカー7選
株式会社CalTa
会社概要:株式会社CalTaは、JR東日本スタートアップと株式会社Liberawareの共同出資により設立されたベンチャー企業で、鉄道インフラ点検に特化したデータ解析業務を展開しています。
おすすめポイント:狭小空間ドローンによる画像・映像データを活用し、AIによる異常検知や構造物劣化の可視化など、分析処理を専門的に実施。点検業務を単なるデータ取得に終わらせず、保守計画に活かせる「知見」に変換する支援を行います。
こんな事業者向け:点検業務を効率化するだけでなく、その先の保守戦略や劣化診断を重視する鉄道事業者に適しています。
株式会社Liberaware(リベラウェア)
会社概要:株式会社Liberawareは、千葉県千葉市に本社を置き、狭小空間や屋内環境の点検・計測に特化した小型ドローン「IBIS(アイビス)」シリーズを開発しています。これらのドローンは、従来の手法では困難だった場所でのデータ収集を可能にし、インフラの維持管理に革新をもたらしています。
おすすめポイント:「IBIS」は、非GPS環境下でも安定した飛行が可能で、狭小空間での高精度なデータ取得を実現します。これにより、点検作業の効率化と安全性の向上が期待できます。
こんな事業者向け:トンネル内や橋梁の内部など、狭小空間での点検が必要な鉄道事業者やメンテナンス会社に最適です。
ブルーイノベーション株式会社
会社概要:ブルーイノベーション株式会社は、東京都文京区に本社を置き、ドローンやロボットを活用した業務の自動化・デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業です。鉄道業界向けには、ドローンを活用した点検ソリューションの提供を進めています。
おすすめポイント:独自の統合プラットフォーム「Blue Earth Platform(BEP)」を活用し、複数のドローン・ロボットを一括制御。高所や狭隘部での点検業務を安全・効率的に支援します。
こんな事業者向け:高所作業や危険エリアでの点検業務を抱える鉄道事業者やインフラ管理者に最適です。
KDDIスマートドローン株式会社
会社概要:KDDIスマートドローン株式会社は、KDDIグループの一員として、ドローンを活用したソリューションの提供や、ドローン運航管理システムの開発を行っています。鉄道業界向けには、ドローンを活用した遠隔自動飛行による点検ソリューションの提供を進めています。
おすすめポイント:同社のドローン運航管理システムは、遠隔地からのドローン操作や自動飛行を可能にし、鉄道インフラの点検作業の省人化と効率化をサポートします。
こんな事業者向け:遠隔地からのドローン操作や自動飛行による点検作業の効率化を目指す鉄道事業者に適しています。
エアロセンス株式会社
会社概要:エアロセンス株式会社は、ソニーとZMPの技術を融合して設立された合弁企業で、自社開発の産業用ドローンとクラウド処理ソリューションを組み合わせた点検サービスを提供しています。
おすすめポイント:自動航行対応の固定翼型ドローンや垂直離着陸型(VTOL)機を開発・販売。高精度な3D測量・マッピングや、遠隔地での長距離点検など、鉄道インフラ全体を俯瞰できるソリューションが特長です。
こんな事業者向け:線路沿線や山間部、広域施設を包括的に点検・測量したい鉄道会社や建設会社に向いています。
旭テクノロジー株式会社
会社概要:旭テクノロジー株式会社は、兵庫県姫路市に本社を構え、プラント事業や再生可能エネルギー事業、そしてドローン事業を展開するエンジニアリング企業です。ドローン事業においては、操縦士の育成から空撮サービス、機体販売まで、多岐にわたるサービスを提供しています。
おすすめポイント:同社は、ドローンの資格取得を目指す方々のために「ドローン マスターズ スクール(DMS)」を運営しており、実践的なカリキュラムを提供しています。また、企業向けにドローン導入支援サービスを提供しており、導入前のコンサルティングから運用サポート、トレーニング、メンテナンスまで包括的にサポートしています。
こんな事業者向け:ドローンの導入を検討している鉄道事業者や、ドローン操縦士の育成を必要とする企業に適しています。
プロドローン株式会社
会社概要:プロドローン株式会社は、愛知県名古屋市に本社を置き、産業用ドローンの開発・製造を行っています。特に、長時間飛行や高積載量を実現する大型ドローンの開発に注力しています。
おすすめポイント:同社の大型ドローンは、高い積載能力と長時間の飛行性能を持ち、大規模な鉄道インフラの点検や物資輸送など、多様な用途に対応可能です。
こんな事業者向け:広範囲な鉄道インフラの点検や、大型機材の輸送を必要とする事業者に適しています。
まとめ
近年、鉄道インフラの維持管理において、労働人口減少や技術者不足といった課題に対応するため、ドローンの活用が急速に進んでいます。特に、トンネル・橋梁・斜面・架線柱など、人手では点検が困難な箇所で、ドローンによる効率的かつ安全な点検が注目されています。本記事では、鉄道インフラ点検用途に利用可能な国内主要ドローンメーカー7社の特徴を紹介しました。
各社の特徴を整理すると、鉄道業界を主ターゲットとし、データ解析までを一貫提供しているのが株式会社CalTaです。同社は、JR東日本と連携し、AIを活用した異常検知や劣化予測に特化したサービスを展開しており、保守戦略まで見据えた導入を検討する事業者に最適です。
一方、株式会社Liberawareは、非GPS環境でも安定飛行可能な小型ドローン「IBIS」を提供し、橋梁内部やトンネルといった狭小空間での点検に強みを持ちます。ブルーイノベーション株式会社は、複数のドローンやロボットを統合制御できる「Blue Earth Platform」を展開し、プラントなど広範囲施設の点検に適しています。
KDDIスマートドローン株式会社は、自動飛行や遠隔監視を可能にする運航管理システムを提供し、鉄道営業線での実証実験も行っています。広域の巡視・点検業務の省人化を目指す事業者に向いています。エアロセンス株式会社は、長距離・広範囲の点検に適した垂直離着陸型ドローン「エアロボウイング」を開発し、高精度な3D測量に強みを持っています。
さらに、旭テクノロジー株式会社は、ドローン操縦士育成を含む導入支援を提供しており、自社でドローン運用体制を構築したい事業者向けです。プロドローン株式会社は、大型・高積載型ドローンの開発で知られ、大規模インフラの点検や物資輸送に対応しています。
鉄道事業者がドローン導入を検討する際は、以下の選定基準を意識することが重要です。
- 自社の点検対象(トンネル・橋梁・沿線設備など)とドローンの適合性
- 省人化・自動化をどこまで実現したいか(遠隔飛行、自動航行の可否)
- 狭小空間や高所点検など、自社特有の現場条件への対応力
- データ解析まで含めたソリューション提供の有無
- 導入後の操縦士育成・運用体制構築の支援内容
これらを踏まえ、事業規模・保守計画・既存体制に応じて、最適なメーカー・サービスを選定することが、鉄道インフラ点検の効率化・高度化への第一歩となります。
鉄道インフラ点検用ドローン導入チェックリスト
以下は、鉄道事業者がドローン導入プロセスに入る前に整理しておくべき観点をまとめたチェックリストです。自社の点検対象や保守体制に応じて、最適なメーカー・機体を選定する際の参考資料としてご活用ください。
① 点検対象・運用環境
- 点検対象はどこか?(トンネル、橋梁、法面、沿線設備、駅施設など)
- GPS環境が確保できない場所(地下区間、狭小空間)での点検が必要か?
- 沿線の地形・気象条件(山間部、強風地域など)への対応が求められるか?
- 夜間や列車運行時間外での飛行が必要か?
- 駅構内・軌道敷地内での安全管理体制は整っているか?
② 技術要件・機能仕様
- 対象設備までの飛行距離・飛行時間は十分か?
- 狭小空間飛行、自動航行、遠隔操作などの機能要件は明確か?
- 取得したデータ(画像・映像・3D測量)の精度要件は定めているか?
- リアルタイム映像伝送やAI解析など、付加機能は必要か?
- データ保存・情報セキュリティの方針は定まっているか?
③ 運用・保守体制
- 自社内でドローン操縦士を確保・育成する方針か?
- 操縦士の資格・技能認証は取得済みか?
- 定期点検や部品交換などの保守体制は自社で対応可能か?
- 運航管理システムや飛行許可手続きの運用体制は整備されているか?
- 障害発生時の対応・代替機材の確保は想定されているか?
④ コストと資金調達
- 導入初期費用(機体・付帯機器・操縦者育成)の想定予算は明確か?
- 国・自治体の補助制度や助成金の活用を検討しているか?
- 年間運用コスト(操縦者人件費、機体保守費用)を試算しているか?
- 機体更新やソフトウェア更新を含めたライフサイクルコストを把握しているか?
⑤ ベンダー選定・調達戦略
- 鉄道業界への導入実績を有するメーカーか?
- 自社の点検対象に適した機体・サービスを提供しているか?
- デモ飛行・現場試行を実施して、運用性を確認したか?
- 点検データの解析サービスまで含めた提案を受けているか?
- 導入後の運用サポート体制(保守・トラブル対応)は十分か?
このチェックリストを活用することで、導入に関わる関係部署(施設、電気、運輸、営業、情報システム、財務)との共通認識形成がスムーズになります。企画段階での「検討漏れ」を防ぎ、最適な製品・メーカー選定につなげていきましょう。
会社名株式会社MR.Nexus
住所〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1丁目11番12号 日本橋水野ビル7階
キャッチコピー公共交通に変革を、技術革新で次世代の安全と効率を
事業内容Mobility Nexusでは、鉄道や航空をはじめとする公共交通業界における製品情報・メーカー情報の集約を進め、事業者とサプライヤをつなぐプラットフォームを構築しています。新技術や導入事例、比較情報を整理し、事業者が最適な選択をできる環境を提供するとともに、サプライヤが自社の強みを的確に訴求できる仕組みを整えていきます。
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