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Provaris Energy(豪)、RED II基準をクリアし圧縮水素供給チェーンの実現へ!

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Provaris EnergyがRED II基準に適合する技術成果を発表!

2024年10月、オーストラリアのProvaris Energyは、EUの再生可能エネルギー指令(RED II)に準拠した圧縮水素供給チェーンの成果を発表しました。RED IIは、2030年までにエネルギー消費の32%を再生可能エネルギーにすることを求めており、Provaris Energyはノルウェーとドイツ間の水素運搬システムを通じてこの基準に適合する技術を開発しました。

Provaris Energyの技術チームは、RED II基準の28.2 g CO2e/MJを大きく下回る7.6 g CO2e/MJ H2の排出量を達成しました。この排出量は、ハイブリッド電気推進システムを使用した結果であり、LNGデュアル燃料発電セットを採用しています。このシステムにより、Provaris Energyは環境負荷を大幅に削減しつつ、効率的な運航を実現しました。

ハイブリッド電気推進システムがもたらす革新!

Provaris Energyは、ワーツィラと協力し、LNGデュアル燃料エンジンを採用したハイブリッド電気推進システムを開発しました。このシステムは13ノットの航行速度で最適な燃料効率を実現し、1,600海里のノルウェーからドイツへの往復航行において、RED II基準をはるかに超える排出削減を達成しています。この技術により、従来の燃料と比較して30%以上の削減が見込まれています。

Provaris Energyの最高技術責任者であるペル・ロード氏は、このハイブリッド電気推進システムが現在の効率的な運用だけでなく、将来的な燃料電池の導入にも柔軟に対応できる設計であると強調しています。将来の技術革新に向けた道筋を描きつつ、Provaris Energyは今日の基準を大幅に上回る効率的な運航を追求しています。

水素燃料電池でさらなる排出削減を目指す!

Provaris Energyは、水素燃料電池の導入による未来の低排出シナリオを見据えています。現在のハイブリッド電気推進システムに加え、3,000kWの水素燃料電池を導入することで、最大で30%の追加削減が期待されています。これにより、船舶の排出量をさらに減少させ、より持続可能な海運業界への移行を加速させることができます。

この技術開発は、欧州のクリーンエネルギー目標に貢献し、業界全体の低炭素化への一助となることが期待されています。Provaris Energyは、今後の技術革新を見据えつつ、効率的な水素輸送システムを通じて、クリーンなエネルギー供給を実現していきます。

まとめ

  • Provaris EnergyはRED II基準に適合する圧縮水素供給チェーンを発表。
  • ハイブリッド電気推進システムを採用し、排出量を7.6 g CO2e/MJ H2に削減。
  • 水素燃料電池導入でさらなる排出削減を目指し、未来のクリーンエネルギー供給に貢献。

参考文献: MarineLink

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