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ATO地上装置(自動列車運転装置)メーカー8選 | 導入チェックリスト、導入プロセス解説付
株式会社MR.Nexus(エムアールネクサス)
製品特性
- 安全対策
- ◎
- 自動化・効率化
- ◎
- 顧客満足度向上
- ◎
- 保守性・信頼性向上
- ○
- 人手不足対策
- ◎
- 法令遵守・SDGs
- ○
ATO地上装置(自動列車運転装置)は、自動列車運転の実現に不可欠な地上側システムであり、安全性・定時性・省力化を支える中核装置です。近年では、CBTCやTASCなど他の運行支援技術との統合が進んでおり、設置環境や既存インフラとの整合性を踏まえた製品選定が求められています。
本記事では、国内外の主要メーカーを比較できるよう、各社の技術特長、採用事例、製品の強みを一覧化し、展示会パンフレットのような形式で整理しました。現場目線で導入可否を判断しやすいように、構成は簡潔かつ比較可能なスタイルを採用しています。
製品導入を検討中の事業者・技術担当者の方々にとって、適切な製品選定の一助となることを目的としています。
ATO地上装置(自動列車運転装置)とは何か?
この製品は何か?
ATO地上装置(自動列車運転装置)とは、列車の加減速や停止位置制御を自動化するために、線路側に設置される制御装置群です。信号システムや列車検知装置、地上子などと連携し、列車に対して走行に必要な制御情報を送信します。車上装置と一体で動作することで、高度な運転自動化が実現されます。
何のために使われるのか?
本製品の主な目的は、運転士による操作を支援または代替し、安全かつ安定した自動運転を実現することです。定位置停止や省エネルギー運転、運行間隔の最適化といった高度な運行制御が可能となり、特に大都市圏や高頻度運転を行う路線でその効果を発揮します。
どこでよく使われるのか?
ATO地上装置は、地下鉄や都市高速鉄道、通勤電車など、高頻度運転が求められる都市交通系の鉄道路線で広く使用されています。また、CBTC(無線式列車制御)やTASC(定位置停止支援装置)と組み合わせて、地方都市や新交通システム、今後の自動運転路線でも導入が進んでいます。
なぜ今注目されているのか?
人材不足や安全性向上への要請、省エネルギー化といった社会的背景を受け、ATOの導入ニーズは年々高まっています。特にCBTCやATACSなどの高度運行管理技術と連動させることで、運行効率と保安水準を両立できる点が注目されており、次世代の標準インフラとして位置づけられつつあります。
どういう仕組みで動作しているのか?
ATO地上装置は、線路に設置された地上子(トランスポンダ)や制御信号装置を通じて、列車に対して目標速度や停止位置などの情報を送信します。車上装置はこの情報をもとに制動・加速を自動で行い、安全な運転を実現します。CBTCやTASCと連動する場合は、無線通信や定位置停止支援も併用されます。
ATO地上装置(自動列車運転装置)メーカー選定のポイント
設置・構造条件
ATO地上装置は既設の信号設備や軌道構造との整合性が重要です。特に、地上子や信号連動装置の配置、TASCやATSとの干渉、通信設備の設置場所など、現場固有の制約が多数あります。メーカーごとの対応範囲や設置方式の柔軟性を確認しておくことが、スムーズな導入に繋がります。
運用・維持管理
地上装置は長期間にわたり高稼働率が求められるため、保守性や故障時の復旧体制が重要です。装置のモジュール化や冗長構成、遠隔監視対応の有無など、ライフサイクルを通じた維持管理のしやすさに注目すべきです。現場スタッフの習熟度に応じたサポート体制の有無も確認しましょう。
導入実績・ベンダー体制
過去の導入実績や現場対応力は、メーカー選定時の大きな判断材料です。類似条件の路線での採用事例があるか、国内拠点での技術支援が可能か、緊急時の部品供給体制はどうかなど、運用現場と連携した体制構築の有無を見極めることが重要です。施工業者との協調体制も加味しましょう。
ATO地上装置(自動列車運転装置)メーカー選定に役立つ比較表
以下の製品比較表では、国内外の主要メーカーについて、製品特長・技術の強み・導入実績などをコンパクトに一覧化しています。各社の方向性や対応分野を視覚的に比較できるため、自社路線の条件に合うベンダーを選ぶ際の初期スクリーニングに最適です。個別の詳細検討に進む前の情報整理としてご活用ください。
メーカー名 | 国・地域 | 主な製品 | ターゲット市場 | 技術の強み | 採用事例 | リンク |
---|---|---|---|---|---|---|
三菱電機株式会社 Mitsubishi Electric Corporation |
日本(東京都千代田区) | ATO地上装置、地上子、運転制御装置 | 都市鉄道、大手私鉄、地下鉄 | 高精度な学習型制御、TASC・CBTCとの統合実績 | 東京メトロ 副都心線、JR東日本 試験導入 | 三菱電機 |
東芝インフラシステムズ株式会社 Toshiba Infrastructure Systems & Solutions Corporation |
日本(神奈川県川崎市) | ATO地上装置、運転支援制御装置 | 大手鉄道事業者、都市鉄道 | 省エネルギー運転制御、列車運行最適化技術 | 東京メトロ 副都心線、西武鉄道 | 東芝 |
株式会社日立製作所(鉄道ビジネスユニット) Hitachi, Ltd. |
日本(東京都千代田区) | ATO/CBTC 地上システム、列車制御装置 | 都市鉄道、新交通システム、CBTC導入路線 | ATACS連携、運行管理システムとの一体化 | 横浜市交通局、ゆりかもめ | 日立製作所 |
京三製作所 Kyosan Electric Manufacturing Co., Ltd. |
日本(神奈川県川崎市) | ATO地上装置、信号連動装置、CBTC装置 | 都市鉄道、地方私鉄、海外プロジェクト | 実績に基づいた信号装置統合、カスタム対応力 | 仙台市交通局、海外CBTC案件(アジア) | 京三製作所 |
日本信号株式会社 Nihon Signal Co., Ltd. |
日本(東京都千代田区) | ATO/TASC 地上装置、列車制御連動装置 | 大手私鉄、地方鉄道、駅設備連動システム | 駅・信号設備との統合性、駅構内設備との親和性 | 近畿日本鉄道、名古屋鉄道 | 日本信号 |
シーメンス・モビリティ(Siemens Mobility GmbH) | ドイツ(バイエルン州ミュンヘン) | ATO over ETCS 地上装置、CBTC統合制御装置 | 高速鉄道、都市鉄道、CBTC導入路線 | ETCS/CBTC連携、ATO over radio(無線式自動運転)対応 | HS2(英国高速鉄道)、パリメトロ、北京地下鉄 | Siemens |
デュアゴン(duagon AG) | スイス(チューリッヒ州ディエティコン) | ATO向け地上側I/Oモジュール、Wayside通信用制御装置 | 車上・地上連携制御、組込み制御プラットフォーム | EN 50155準拠の堅牢設計、カスタム対応力 | 欧州都市鉄道、鉄道車両OEM向け多数採用 | duagon |
アドバンテック(Advantech Co., Ltd.) | 台湾(台北市) | Wayside用産業コンピュータ、ATO制御向けIoTゲートウェイ | インテリジェント交通システム、スマート鉄道分野 | 堅牢な産業用IoT対応、ワイド温度対応・拡張性 | インド鉄道(IR)、タイ都市鉄道、アジア各国のスマート交通 | Advantech |
ATO地上装置(自動列車運転装置)の日本国内メーカー5選
三菱電機株式会社(Mitsubishi Electric Corporation)
三菱電機は、ATO地上装置において「列車群制御」や「学習型走行制御」など先進機能を搭載し、定位置停止や省エネ走行を高精度で実現します。信号・運行・車両システムを統合的に提供できる点が強みで、東京メトロ副都心線などで実績があります。
会社概要:本社:東京都千代田区/交通システム部門を有する総合電機メーカー
おすすめポイント:走行学習機能による高精度運転、省エネ制御の実現
こんな事業者向け:高頻度運転・混雑緩和・エネルギー効率を重視する都市鉄道
東芝インフラシステムズ株式会社(Toshiba Infrastructure Systems & Solutions Corporation)
東芝は、自律走行制御やGoA2.5に対応したATO地上装置を提供。フェールセーフ設計と減速パターンの自動補正技術により、高い信頼性と停止精度を両立します。西武鉄道や東京メトロ副都心線でも導入され、省施工・省配線化も評価されています。
会社概要:本社:神奈川県川崎市/インフラ制御・信号保安機器に強み
おすすめポイント:地上子不要の運転制御、省配線・高精度制御
こんな事業者向け:地上設備コストを抑えたい地方鉄道や高密度路線
株式会社日立製作所(Hitachi, Ltd.)
日立は、CBTCやATACSと連携する次世代運行制御に対応したATO地上装置を展開。新幹線や都市高速鉄道などで蓄積された制御ノウハウを活かし、広域運行と保守性を両立したシステム設計が可能です。ゆりかもめや横浜市営地下鉄などでも採用されています。
会社概要:本社:東京都千代田区/国内外で運行管理・信号装置を多数納入
おすすめポイント:ATC・CBTC連携型ATO、統合制御アーキテクチャ
こんな事業者向け:都市鉄道や新交通システムなどで全体最適を目指す事業者
京三製作所(Kyosan Electric Manufacturing Co., Ltd.)
京三製作所は、ATSベース路線にも対応可能なATO地上装置を提供。南海電鉄での自動運転実績をはじめ、柔軟なシステム構成や簡素な地上設備により、地方鉄道にも導入しやすい設計となっています。海外向けCBTCプロジェクトでも豊富な実績を誇ります。
会社概要:本社:神奈川県川崎市/信号装置に特化した独立系専業メーカー
おすすめポイント:ATS線対応、施工負担が小さい柔軟設計
こんな事業者向け:既設路線や地方私鉄、小規模な自動化を目指す事業者
日本信号株式会社(Nihon Signal Co., Ltd.)
日本信号は、駅設備と連携可能なATO・TASC一体型地上装置を提供。信号保安からホームドア制御まで一貫したシステム設計に対応しており、近鉄や名鉄などの大手私鉄でも導入されています。CBTCや都市型自動運転への拡張性にも対応可能です。
会社概要:本社:東京都千代田区/信号・駅設備統合に強いインフラメーカー
おすすめポイント:駅設備との親和性、TASC・CBTCの併用実績
こんな事業者向け:駅設備・ホームドアと一体導入を検討する都市近郊路線
ATO地上装置(自動列車運転装置)の海外メーカー3選
シーメンス・モビリティ(Siemens Mobility GmbH)
シーメンス・モビリティは、ヨーロッパを中心にETCS連携型のATO地上装置を提供する鉄道制御メーカーです。英国 HS2 プロジェクトでは、高速鉄道向けにETCSレベル2とATO連携を採用し、Capacity向上とエネルギー効率化を実現しています。
会社概要:ドイツ・ミュンヘンに本社を置く大手交通インフラ企業。全世界的に鉄道設備・信号制御を提供しています}。
おすすめポイント:ATO over ETCSのグリーンフィールド採用実績が豊富で、鉄道モダニゼーション案件に最適。
こんな事業者向け:ETCS導入や次世代鉄道制御を検討する高速鉄道・都市輸送事業者。
デュアゴン(duagon AG)
スイスのデュアゴンは、安全クリティカル用途向けにモジュール構成された「duagon SAFE CONTROL(d‑SC)」を提供しています。ATO/ATP連携用途でSIL4認証を取得した製品で、安全性と柔軟な拡張性を両立します。
会社概要:チューリッヒ郊外に本拠を置き、鉄道用組込み制御・計測ボードおよびライフサイクル支援サービスを提供する独立系ベンダー。
おすすめポイント:SIL4対応の安全制御プラットフォームで、将来の機能追加やシステム統合にも柔軟に対応可能。
こんな事業者向け:安全性要件が厳格な都市鉄道やCBTC導入済み・検討中の事業者。
アドバンテック(Advantech Co., Ltd.)
アドバンテックは、産業グレードのWaysideコントローラやIoTゲートウェイを提供し、信号制御やATO向け制御プラットフォームに対応しています。EN 50121‑4 準拠のシステムで、遠隔監視や信号設備との連携を得意とします。
会社概要:台湾・台北に本社を置き、鉄道・交通分野向けに産業コンピューティングと通信機器を展開しています。グローバル案件と国内設置支援も実施。
おすすめポイント:信号設備や駅設備との組み合わせが容易で、コスト・パフォーマンスに優れ、導入柔軟性が高い。
こんな事業者向け:CBTC未導入路線や既設信号と連携するATO試験導入、小規模自動化路線に最適。
まとめ:ATO地上装置(自動列車運転装置)の選定ポイントと各社の特徴
本記事では、ATO地上装置(自動列車運転装置)を提供する国内外の主要メーカー8社(三菱電機、東芝インフラシステムズ、日立製作所、京三製作所、日本信号、Siemens Mobility、duagon、Advantech)を紹介し、それぞれの技術特長・実績・対応領域を比較しました。
各社の製品は、安全性、導入のしやすさ、設備連携、CBTCやETCSとの統合対応といった点で特徴が分かれます。選定にあたっては、次の3点が重要です。
- ①運行形態との適合: 都市鉄道や高速鉄道など、路線特性に合った制御方式を選定すること。
- ②既設インフラとの整合性: ATS、ATC、CBTCの有無やホーム設備との連携可否を事前確認。
- ③導入・保守体制: 長期運用を前提に、国内サポート体制やライフサイクル対応を考慮。
国内メーカーでは、三菱電機が学習型制御や列車群管理に強みを持ち、大都市圏の自動運転化に最適です。東芝は地上子不要の省施工設計や高精度減速制御を特徴とし、更新案件にも導入しやすい構成です。日立製作所はCBTC・ATACSとの統合設計に強く、運行管理システム全体の最適化が求められるプロジェクトに向いています。京三製作所はATS主体の地方路線でも導入可能な柔軟設計で、小規模な自動運転導入や段階導入型の事業者に適します。日本信号は駅設備との親和性が高く、ホームドアやTASCとの連携を前提とした駅構内の統合制御を重視する事業者におすすめです。
海外メーカーでは、Siemens MobilityがATO over ETCSやCBTCとの統合実績で一歩先を行っており、高速鉄道や新設都市鉄道に適しています。duagonはSIL4対応の安全制御プラットフォームで、将来的な拡張や冗長設計を重視する先進事業者に向いています。Advantechはコスト・柔軟性・設置自由度を重視した産業用コントローラで、小規模路線や既設信号との連携を前提とした導入に適しています。
つまり、大都市の混雑路線には三菱電機や日立、 コスト効率と拡張性を両立させたい地方路線には京三製作所やAdvantech、 国際案件や高度自動化を志向する事業者にはSiemensやduagonが有力な選択肢となります。
今後の自動運転普及に向けて、ATO地上装置の選定は安全性だけでなく、設備更新性や他システムとの親和性を含めた「総合設計力」が問われる領域です。本記事の比較情報を参考に、導入目的と自社条件に最も合ったパートナー選定を進めてください。
導入前チェックリスト:ATO地上装置(自動列車運転装置)
ATO地上装置(自動列車運転装置)の導入・更新にあたっては、信号・運行管理・駅設備との整合性や設置環境、保守体制など多面的な確認が必要です。以下のチェックリストは、Mobility Nexusが推奨する7カテゴリに基づいており、現場での導入可否判断や設計検討時の初期整理に活用できます。
設置・構造条件
- 地上子の設置場所に信号機器・軌道設備との干渉がないか
- 駅ホーム端や分岐部など、停止精度が求められる箇所の構造把握
- 既存ケーブル配線ルートや中継盤との接続可否
- 制御盤・変換装置を設置するためのスペースと耐環境性
対象システム・機器との整合性
- 既設のATC/ATS/CBTCとのインタフェース整合可否
- 車上側ATO装置のメーカー/バージョンとの適合性
- TASCやホームドアとの同時連携・停止精度の調整要否
- 運行管理システム(CTC/PTC)との情報連携の可否
運用・維持管理
- 地上装置の遠隔監視/異常通知に対応しているか
- 故障時の代替制御モード(マニュアル運転など)の有無
- 保守作業時の占用時間や点検周期の設定・実績
- 現場保守員による一次対応マニュアルや支援体制の有無
コスト・調達条件
- 地上設備(子機・制御盤・ケーブルなど)の総額見積
- 車上装置との同時導入が必要な場合の費用配分
- 運用開始後の保守契約(年額)の有無と範囲
- 公募・随意契約いずれにも対応可能な仕様提供体制
導入実績・ベンダー体制
- 類似路線・運行形態での導入実績とトラブル事例
- 設計・施工・保守まで一貫対応できる体制の有無
- 地域ごとの協力施工会社/現地支援網の整備状況
- 導入後のバージョンアップ対応・技術サポートの充実度
セキュリティ・ネットワーク接続
- ATO地上装置が他システムと通信する際の暗号化対応状況
- 無線通信(CBTC等)を用いる場合のネットワーク分離設計
- 運行系システムとの接続ポートの管理ポリシー
- 脆弱性対応状況やセキュリティパッチの提供体制
法令・制度対応
- 鉄道事業法や技術基準適合確認に必要な書類整備
- CBTC/ATO導入時の国交省・運輸局への届出・審査対応
- 電波法・電気通信事業法などの関係制度との整合
- バリアフリー法・ホームドア等との連携を前提とした計画策定
ATO地上装置(自動列車運転装置)の導入・更新プロセス
STEP1:課題認識・ニーズ抽出
- 運転士不足、混雑区間の自動化、定時性向上などの経営課題を整理
- 既設設備の老朽化や運行トラブル頻度を定量的に把握
- 対象路線の運行本数・停止精度・設備構成などの前提条件を確認
- ホームドアやCBTCなど他施策との連携ニーズも同時に洗い出す
STEP2:技術調査・ソリューション探索
- 国内外のATO地上装置の技術資料や導入事例を収集・比較
- 導入候補ベンダーから概略提案・参考価格・構成案を取得
- 車上装置や信号システムとの整合性の技術要件を確認
- 省施工タイプ(無線式・地上子不要型)などの導入難易度を評価
STEP3:要件定義・仕様検討
- 制御方式(TASC併用/CBTC連携など)を決定し要件化
- 列車種別ごとの停止精度・加減速制御の仕様を整理
- 保守方式(遠隔監視・現地対応など)を検討し設計に反映
- 信号保安・指令・駅設備と連携するI/F・通信仕様を定義
STEP4:開発・設計・調達
- ベンダーとともに現地条件に応じた設計(配置・配線・制御盤構成)を実施
- 必要に応じて評価用試作機を調達し、構成確認や現地適合性を評価
- 調達仕様書(設置要件・制御仕様・検査基準)を作成
- 施工業者との工期・範囲・責任分担などを調整し、準備着手
STEP5:試験・検証・現場適合性評価
- 工場出荷前試験(FAT)にて制御動作・通信応答・誤作動対策を確認
- 現地仮設置後、TASC/信号連動などの動作連携テストを実施
- 実際の車両・運転パターンでのシミュレーション評価を実施
- 列車ダイヤとの整合、乗務員・駅係員との役割分担も確認
STEP6:導入決定・契約・スケジュール策定
- 経営層や関係部署と調整し、最終導入方針・範囲を決定
- ベンダー・施工業者との契約締結(納期・価格・支援体制含む)
- 切替計画(試運転・段階導入・旧設備併用)を工程化
- 関係機関(運輸局・鉄道局)との協議・届け出スケジュールを明確化
STEP7:施工・設置・切替作業
- 夜間または休止線を活用した安全対策下での施工を実施
- 地上子・制御盤・通信装置等の設置・配線・設定作業
- 既設設備との切替ポイントを明確化し、順次動作確認を実施
- 車上側制御との最終接続試験を経て、本番稼働の準備完了
STEP8:運用開始・フォローアップ・継続改善
- 運転士・駅係員・保守員向け操作マニュアル・教育資料を整備
- 初期運用期間中の不具合・ヒヤリ事象の記録・分析を実施
- 停止精度・所要時分・保守性に関するKPIを収集・改善
- 将来的なGoAレベル向上やCBTC統合に向けた拡張計画を検討
会社名株式会社MR.Nexus(エムアールネクサス)
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